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腎臓の働き・腎臓の病気

腎臓はどのような働きをしているのか?腎臓におこる病気にはどのようなものがあるのか?など腎臓について詳しく解説します。

   

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慢性腎炎

慢性腎炎は腎臓の炎症が慢性化する病気です。
何年もかかってじわじわと糸球体が損傷していき、腎機能が低下していきます。
慢性腎炎の起こり方には、急性腎炎が治りきらずに慢性化してしまうケースと、急性腎炎を経ないで蛋白尿や血尿がいつまでも出るケースに分けられます。

慢性腎炎だと判断を下す診断基準は、他に病気がみられない場合、厚生労働省が次のように定義しています。
①急性腎炎になってから尿検査の異常、または高血圧が1年以上続いている。
②発病したときに、急性腎炎の症状は明らかでないが、尿検査の異常が1年以上続いている。

慢性腎炎は通常、尿蛋白や血尿が出ていることを除けばこれといった症状が現れないため、慢性腎炎患者は慢性腎炎を患っていることに気づかずに過ごしています。
腎機能が低下しているため、体のむくみ(浮腫)や高血圧はあるものの、これらは他の病気でも現れるため慢性腎炎だとは思われません。

慢性腎炎はその原因がほとんどわからず、また効果的な治療方法もありません。
腎臓の負担を軽減するために、ナトリウムの摂取を制限したり、血圧を下げる薬を服用して、腎臓の機能が低下する速度を遅らせるのが精一杯です。
つまり、いかに慢性腎不全へと進行しないようにくい止めらられるかということです。
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急性腎炎の症状と治療

急性腎炎は鼻や喉など上気道が連鎖球菌に感染した後に続いて起こることの多い病気です。
鼻炎や咽頭炎、喉頭炎、扁桃腺炎などの上気道感染症を起こした連鎖球菌が血液の流れに乗って腎臓にまでたどり着くことが原因です。
連鎖球菌は、免疫グロブリンという抗原を退治するためにつくられた抗体と結合して免疫複合体となります。
それが糸球体の血液を濾過しているフィルターの基底膜やたこ足細胞に蓄積し、これらが炎症が起こして損傷します。

急性腎炎の症状

急性腎炎は感染後1~6週間経過してから始まります。
腎臓に炎症が起こることから腎臓が全体に腫れて肥大します。
しかし、急性腎炎では約半数の患者は特に症状は現れません。
症状が現れる場合はまず、体液のうっ帯によるむくみ(浮腫)が現れ、尿量が低下し、血尿が見られます。
むくみは最初顔やまぶたに現れ、急性腎炎の症状がひどくなると、足のむくみが現れてきます。
また、体液のうっ帯は高血圧を伴います。

急性腎炎は通常子供に多く見られる病気で、その大半は正常な腎機能を取り戻して完治します。
ただし、少数の急性腎炎患者では、腎臓の糸球体が部分的に破壊され腎不全をもたらす急速進行性腎炎へと発展することもありますので注意が必要です。

急性腎炎の治療

急性腎炎は細菌感染が原因なので、治療には細菌を死滅させる抗生物質を服用すればいいんじゃないの?と思われるかもしれませんが、抗生物質はあまり効果がありません。
なぜなら、抗体が結合して免疫複合体となった連鎖球菌はすでに死滅しているからです。
では、どのような治療が行われるのかというと、ほとんどの場合はこれといった治療法はありません。
炎症を抑えるような免疫抑制剤やステロイドなども効果がみられず、ステロイドにいたっては逆に症状が悪化することもあります。

急性腎炎になった場合は、腎臓に負担がかからないように安静にすることが最も効果的な治療です。
腎臓は人体に必要のない老廃物や塩分、水分を尿として排泄することが仕事ですので、腎機能が回復するまでは、尿素やクレアニチンなどの老廃物の元となる蛋白質や塩分を控えた食事をすることが必要となってきます。

腎炎で蛋白尿・血尿がでる原因

腎炎は腎臓に炎症がおこる症状の総称です。
腎炎では、特に腎臓で血液の濾過をする働きをしている糸球体が炎症を起こし、濾過機能が損傷を受けると、本来尿中に漏れないたんぱく質や赤血球などが尿中に出てくるため、尿検査で蛋白尿や血尿が見られます。

蛋白尿・血尿の出る仕組み

腎臓に送られてきた血液は、毛細血管の塊である糸球体から濾過がはじまります。。
糸球体は毛細血管の内皮と基底膜、ボーマン嚢を作っているたこ足細胞の3層がフィルターの役割となり、血液を濾過しています。
ここでは分子量の大きなたんぱく質や赤血球、白血球などがフィルターの働きで濾されて、通常、通過することはできません。

ところが、糸球体が炎症を起こして、このフィルターがもろくなったり、破れたりするとたんぱく質や赤血球なども通り抜けることができるため、尿中に漏れ出てしまうのです。
腎炎

フィルターが破れる理由

細菌などの抗原が体内に侵入すると、抗原を退治するために免疫グロブリンという抗体が作られます。
抗原と抗体が結合したものを免疫複合体といいますが、これが糸球体の基底膜に付着すると炎症が起こります。
炎症を起こした基底膜やたこ足細胞はもろくなったり破れたりするのです。

腎臓はどんな働きをしているの?

腎臓の働きを簡単にいってしまえば尿を作ることです。
しかし、そこには人体の機能を正常に保つための隠れた重要な役割があるのです。

腎臓は老廃物を排泄する

尿は体にとって不要となった物質です。
腎臓は血液から余分な水やナトリウム、そして代謝によってできた老廃物を濾過しているのです。
尿は1日に約1.5~2Lが排泄され、その成分のほとんどは水分ですが、約4~6%の固形成分が含まれています。
固形成分のうち約半分はたんぱく質を利用したときにできる老廃物の尿素です。
そのほか、塩化ナトリウムやカリウム、アンモニア、尿酸、クレアニチンなどが含まれています。
もし、腎臓の働きが悪くなって人体に悪影響を及ぼす老廃物が体外に排泄されなくなると、尿毒症を起こしてしまうのです。

腎臓は塩酸基平衡を調節する

腎臓は塩酸基平衡を調節する働きをしています。
人体は常にpH7.35~7.45の弱アルカリ性に保たれるように調整されているのですが、この役割をしているのが腎臓なのです。
弱アルカリ性に保つことは人体にとって非常に大切なことで、もしこの塩酸基平衡が崩れて酸性に傾いてしまうと、細胞や酵素がうまく働かなくなって多くの器官に深刻な影響を与えてしまいます。
もし腎臓が十分働かなくると、血液中に酸が多すぎる状態のアシドーシスとなったり、塩基が多すぎる状態のアルカローシスになったりします。

腎臓は血圧を調節する

腎臓は血圧を調整する働きをしています。
血圧と関わりのあるのは水分とナトリウムです。
血圧が上昇すると、腎臓は水分とナトリウムを排泄するように働き、血液量を減らして血圧を正常値に低下させます。
逆に血圧が低下すると、腎臓は水分とナトリウムの排泄を抑えて、血液量を増やし、血圧を正常値に上昇させます。
また、血圧を上昇させるために腎臓はレニンという酵素を分泌しています。
ですから、腎臓の働きが悪くなると、血圧のコントロールに支障がおこります。

腎臓ってどんな臓器?【腎臓の構造】

腎臓の位置腎臓は腰の辺りの背中側に位置した空豆のような形をした臓器です。
左右に2つありますが、違う働きをしている訳ではなく、全く同じ働きをしています。
もし一方の腎臓が機能しなくなっても、もう一方が機能していればきちんと腎臓としての働きをこなすだけの予備能力を備えています。

腎臓には、大動脈から2本に枝分かれした腎動脈から、それぞれの腎臓に血液が送られてきます。
腎臓は送られてきた血液を濾過して、必要な成分は再び体内に戻して、不必要な水分及び老廃物を尿管から膀胱へと運び、尿として体外に排泄します。
腎臓の構造

腎臓には濾過を行う機構が片方の腎臓に100~150万個存在しています。
その濾過を行っている1つの単位をネフロンといいます。
ネフロンの濾過装置はまず、糸球体と呼ばれる毛細血管の塊がボーマン嚢という袋状のものによって囲まれているところから始まります。
腎小体この糸球体とボーマン胆嚢を腎小体といいます。
腎小体では、まず液から赤血球や白血球、たんぱく質などの高分子の成分がフィルターで濾されて、残りの透明な液体がボーマン嚢に続く曲がりくねった尿細管と呼ばれる細い管へと流れていきます。
この段階の液体を原尿といいます。
原尿が尿細管を流れていくうちに、体にとって必要なナトリウムや水、ブドウ糖やアミノ酸などのエネルギー源が再吸収され、血液に戻されます。
吸収されなかった水や老廃物などがその先の集合管に集まる訳ですが、この段階のものがいわゆる尿です。
尿はさらに腎杯、腎盂を通って尿管へと流れていきます。

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会社名:
増田製薬株式会社
住所:
奈良県橿原市川西町429

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